柔道整復学理論
-国家試験対策-
総論
-指導管理-

患者の環境に対する指導管理

日常生活動作

1

臥床時(安静時,睡眠時)の体位,患肢保持

①体位,患肢の肢位(患者の負担のない肢位を選択)

②補助材料(作成し、患者に貸し出す)

③注意点:褥瘡、局所圧迫による神経麻痺の注意・指導,不良肢位,患肢肢位の指導,体位変換時の指導,疾患の禁止体位の指導,保温,冷却方法の指導
2 姿勢や肢位

①不良姿勢や肢位の指導(静的姿勢など)

②行動・運動姿勢や肢位の指導(動的な作業姿勢,スポーツのフォームなど)
3 歩行

①歩行制限,患肢への荷重制限や禁止(期間,距離,トイレのみ許可など)

患肢免荷方法(松葉杖,杖,歩行器,手押車,手すり使用,介助者など)

③履物指導(運動靴,足底板,ハイヒールなど)

④歩行各期の指導(歩行姿勢,荷重方法,各関節運動など)

⑤階段,斜面の歩行(制限,荷重方法など)
4 衣服

①更衣指導(手順など)

②衣服様式の指導(肌着や上着のかぶりを前ボタンに改良,保温,補正下着など)
5 食事動作

①食事動作の指導(食器,箸,スプーン・フォーク,介助など)

②食事時の体位指導

③飲酒制限
6 入浴

①入浴制限や禁止(方法,時間,期間,介助者,浸浴範囲など)

②入浴動作

③入浴時に行える運動療法の指導
7 清潔保持・保清

①全身清拭の方法

②部分清拭の方法(洗髪,足浴など)
8 トイレ 介助,かがみ動作の制限など
9 体調把握

①自宅にて体温,脈拍などの測定・記録

②既往,現病と当該医療機関への加療
10 施術所外でできる運動

①施術中(方法,量,時期,介助者,禁忌など)

②予防(方法,量,時期,介助者,自己評価,禁忌など)
11 その他

①アクセサリーの指導(上肢損傷後の指輪除去など)

②癖の評価と指導(自身で関節を鳴らすなど)
12 許容,禁忌事項の質疑 1~11のチェック(趣味,嗜好),通院ごとに日常生活上の質問を受け,対応する時間を設ける

 

患者の環境に対する指導管理

在宅環境

1 部屋

①部屋の移動(階数,広さ,階段・段差の有無,日当たり状況,風通し,採光,床の種類,トイレの距離など)

②プライバシーの尊重

③冷暖房器機の使用
2 寝具

①寝具の選択(ベッド,布団など)

②寝具の変更(硬度,枕など)

③寝具の管理(寝具交換の時期,方法など)
3 家具

①普段から使用する椅子,机などの選択と注意

②台所,洗面台などの高さの調節
4 トイレ様式

選択と変更(洋式,和式,差込み便器など)

性別などの条件を加味した使用方法
5 浴室

①浴槽周辺の変更(広さ,浴槽の高さ,床面など)

②補助具の選択(浴槽内,手すりなど)
6 緊急時対応 ①非常ベル・スイッチなどの配置

 

患者の環境に対する指導管理

就労・就学環境

1 就労環境

①職内容(職務の変更・休職・欠勤・転勤)

②職場内(患肢保持方法,移動方法,デスク配置,器機,照明,空調など)

③通勤方法(公共交通機関,自家用車,オートバイ,自動車などの利用,徒歩,送迎,補助具の使用など)

④休憩時間(寝,ストレッチングなど)
2 就学環境

①就学内容(欠席,見学授業,部活・クラブ活動など)

②学校内(患肢保持方法,移動方法,デスク配置,器機,照明,空調など)

③通学方法(公共交通機関,自家用車,オートバイ,自転車などの利用,徒歩,送迎,補助具の使用など)

④休憩時間(寝,ストレッチングなど)

 

整復に対する指導管理

転位による患部の疼痛や腫脹、また周辺組織への影響を早期に軽減させる
正常な関節に戻すことで、早期治癒に導く
変形治癒や偽関節などの発生を防ぐ

 

固定に対する指導管理

固定の必要性

患部の安静
再転位の予防
続発症の予防
疼痛緩和
患者の生活レベルを保つ

 

固定に対する指導管理

固定中の注意

1 全身的 既往歴や現病の指導管理や固定による合併症,続発症の指導管理
2 局所的

①疼痛,腫脹の指導管理:合併症の予防や患者の負担を減らすためにも、最小限に抑える必要がある

②変形,再転位の指導管理:骨折脱臼の経過観察上とても重要になる

③神経,血管系の指導管理:治療経過中に起こる神経,血管の障害の原因は固定具などによる緊縛が考えられる

④皮膚の指導管理:清潔を保ち,固定中に当該部が固定具に当たって擦れてしまうようであれば、固定を再形成する必要がある。また臭気や惨出物があれば皮膚炎等にも注意する
3 固定具 固定具の破損,変形,固定力低下による再固定の必要性の確認や,固定具の変更や除去
4 患肢保持方法 上肢の三角巾による堤肘や下肢のブラウン架台による保持などでは、固定肢位や環境に合わせた細かい指導管理が必要となる
5 固定中の運動 機能低下や浮腫などの循環改善目的のため、等尺性筋収縮や固定範囲以外の関節運動を行わせる
6 緊急時 固定中の注意事項を患者に書面で分かりやすく解説するとともに、注意事項が発生した場合の対応方法や、連絡方法なども記載しておく
7 固定に伴う日常生活 衣服などの選択や着脱方法、睡眠、食事、入浴、排泄などに関し、書面で解説が必要となる
8 固定除去時 日常生活で固定中の管理との違いを指導し、急な症状の変化に対応できるようにしておくことが重要となる

 

自己管理

指導管理の目的

〇整復,固定,後療法の効果の発揮

〇生活を回復させるために必要な環境づくり

自己管理

指導管理を構成するもの

環境の把握と的確な評価によって成り立つ

参考・引用

文献・書籍

柔道整復学理論編改定第6版

②プロメテウス解剖学アトラス第2版解剖学総論/運動器

③標準整形外科学第13版

柔道整復師 イエロー・ノート 臨床編

⑤実践柔道整復学シリーズ 柔道整復学総論

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