柔道整復学理論
-国家試験対策-
総論
-末梢神経の損傷1-

神経の構造と機能

末梢神経の構造

脳局所解剖

1

中心溝
2 外側溝
3 鳥距溝
4 中心前回
5 中心後回

 

20210824002

1

前頭葉 随意運動
中心前回

運動性言語野

(ブローカー中枢)
知的機能
2 頭頂葉 体性感覚野
中心後回
味覚野
3 側頭葉 聴覚野
嗅覚野
4 後頭葉 視覚野

 

20210824003

 

錐体路

(皮質脊髄路)

体性感覚

(例:痛覚、温覚、冷覚)

1 中心前回 受容器
2 内包 脊髄後角
3 大脳脚(中脳)

反対側の

外側脊髄視床路(側索)

4 錐体(延髄) 視床
5 錐体交叉(延髄) 内包
6 側索(脊髄) 中心後回
7 反対側の前角細胞  
8 末梢神経  
9 骨格筋  

 

20210824004

1 線維脂肪組織
2 血管
3 神経上膜
4 神経周膜
5 神経内膜
6 無髄線維
7 有髄線維

 

20210824005

1

神経内膜
2 ランヴィエの絞輪
3 髄鞘(ミエリン鞘)
4 軸索
5 シュワン細胞

 

20210824006

神経損傷の概説

末梢神経に加わる力

急性 切創による開放性損傷、直接的な外力、骨損傷・関節損傷に合併する損傷や圧迫
亜急性

損傷と認知できないような力が繰り返しあるいは継続して加わることにより発生

繰り返しの反復外力。骨損傷、関節損傷などによる形態変化

 

神経損傷の分類

神経の性状による分類

外傷性神経損傷

正常な神経に外力が作用して発生するもの

急性亜急性の神経損傷に大別される。

急性:骨損傷や関節損傷に合併

亜急性:疲労性神経損傷
その他

中枢神経の障害による

脳性麻痺,ポリオ,筋萎縮性側索硬化症,脊髄性進行性筋萎縮
脳性麻痺 受精から生後4週までの間に、何らかの原因で受けた脳の損傷
ポリオ ポリオウィルスにより感染
筋萎縮性側索硬化症 上位運動ニューロンの障害(下肢に強い)と下位運動ニューロン(上肢に強い)が同時にみられ、徐々に発病する進行性の疾患
脊髄性進行性筋萎縮 シャルコー・マリー・トース病

 

神経損傷の分類

末梢神経損傷の程度による分類

セドン(Seddon)の分類

Ⅰ型

一過性神経伝導障害(neurapraxiaニューラプラキシア)

 

20210824007

Ⅱ型

軸索断裂(axonotmesisアクソノトメーシス)

 

20210824008

Ⅲ型 神経断裂(neurotmesisニューロトメーシス)

 

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※ワンポイント

neuron:神経

axono:軸索

praxia:失行、運動失行

tmesis:構造を分解する事

サンダーランドSunderlandの分類

Ⅰ度損傷

一過性神経伝導障害(=nerapraxia)

局所的な伝導障害、軸索の連続性は保たれている

 

20210824010

Ⅱ度損傷

軸索断裂(axonotmesis)

軸索断裂・髄鞘が損傷、損傷部位より遠位ではWaller変性が生じる

 

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Ⅲ度損傷

軸索と神経内膜が断裂

軸索・神経内膜が損傷、神経周膜は保たれる。

 

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Ⅳ度損傷

神経周膜まで断裂

神経周膜まで損傷、神経上膜は保たれている。

 

20210824013

Ⅴ度損傷

神経の連続性が完全に断たれている(neurotmesis)

 

20210824014

ワーラー変性(Waller変性)

神経線維が断裂すると、断裂部より末梢は神経細胞とは逆の末梢に向かい軸索や髄鞘が変性を起こす。

20210824015

神経損傷の分類

外力の働いた部位による分類

直達外力 切創、打撲、衝撃、墜落などによる直達外力による
介達外力

外力は損傷部から離れた部位に作用する。

神経が牽引力で引き伸ばされたり、関節の運動により反復して絞扼や圧迫を受けやすい部位で発生する。

 

神経損傷の分類

外力の働き方による分類

牽引力による損傷 神経が牽引されて損傷される
圧迫力による損傷 打撲などにより圧迫されて損傷する

持続的な外力

(牽引・絞扼・圧迫)による損傷

解剖学的な特徴による絞扼・圧迫(骨・腱・腱弓など)
骨・関節の形態的変化による牽引
腫瘍などによる圧迫
注射(薬物注入) 薬剤の化学的作用、薬剤漏れの物理的作用により生じる
放射線照射による損傷 放射線後に遅発性に麻痺を生じる
その他電撃や凍傷による損傷  

 

神経損傷の分類

神経損傷部と創部の交通の有無による分類

開放性神経損傷 神経損傷部と創部の交通があるもの
閉鎖性神経損傷 神経損傷部と創部の交通がないもの

 

神経損傷の症状

運動神経の障害 支配筋の運動麻痺(弛緩性麻痺)、支配筋とその筋を支配する運動神経の分枝高位により損傷神経と損傷部位を判断する。
感覚神経の障害

神経の完全断裂では、感覚脱失、痛覚脱失

不完全な損傷(絞扼性神経障害など)では感覚鈍麻、痛覚鈍麻がみられる

回復期や軽度の圧迫程度の障害では、健常部との境に感覚過敏、異常感覚がみられる
自律神経障害 発汗障害 交感神経の障害で汗腺からの発汗が障害される(皮膚が乾燥する)
血管運動障害 急性期では交感神経の遮断により、支配領域の血管が拡張し皮膚温の上昇や紅潮がみられる。慢性期では蒼白で、皮膚音は低下する。
栄養障害 皮膚の萎縮があり、薄くなり光沢を帯びる。角質層の増加でカサカサになる。脆弱になり割れやすい。爪も艶がなく萎縮し、脆弱になり割れやすい。骨や筋、その他の組織も萎縮する。

チネル 徴候

(Tinel sign)

神経切断断端の近位側において軸索の再生先端部を叩打するとピリピリした感じや蟻走感(ギソウカン)がその神経の支配領域に生じる

Tinel徴候は神経の再生(伸長)に伴い遠位に移動する。
筋電図,神経伝導速度

筋電図検査

(EMG)
原因が筋原性か、神経原性の異常かを鑑別する。損傷神経や高位の同定が調べることができる。
誘発筋電図 運動神経伝導速度(神経の電気刺激による筋収縮)、感覚神経伝導速度(指趾などを刺激して神経幹で信号を拾う)の測定を行う。

 

神経損傷の治癒機序

一過性

神経伝導障害

(nerapraxia)
〇一過性の伝導障害であり、軸索の断裂はないため、回復は数日(数分)から数週間である。

軸索断裂

(axonotmesis)

〇神経内膜や周膜は温存されているが、軸索が断裂しておりWaller変性をきたす。

損傷部から遠位に向かい神経内膜の中を軸索が再生する

Tinel徴候がみられる

〇運動神経、感覚神経の機能は保存的にほぼ回復する。

神経断裂

(neurotmesis)

〇軸索、髄鞘、Schwann細胞すべてが断裂している。

〇断裂部より遠位はWaller変性となる

〇近位断端より軸索が再生し伸張するが遠位断端との間隙のため自然回復は期待できない。

〇神経縫合等を行っても過誤支配を生じることがあり、機能は不完全な回復となる。

 

参考・引用

文献・書籍

柔道整復学理論編改定第6版

②プロメテウス解剖学アトラス第2版解剖学総論/運動器

③標準整形外科学第13版

柔道整復師 イエロー・ノート 臨床編

⑤実践柔道整復学シリーズ 柔道整復学総論

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