柔道整復学理論
-国家試験対策-
総論
-後療法1-

後療法

後療法とは

後療法とは

組織損傷を回復させ、早期に社会復帰をさせるために施す治療法

手技療法、運動療法、物理療法による生体反応の相乗作用の手法

固定に伴う関節の拘縮・筋や骨の萎縮を防止し、機能障害を防ぐ
開始時期 整復と固定処理後、速やかに開始する

 

後療法

手技療法

基本型-軽擦法-

軽擦法

術者の手掌を患部に密着させ、末梢から中枢へと平らに撫で擦る

手技療法の開始と終了の際に用いられる
皮膚の栄養を増進させ、疼痛を緩解し快感を与える

 

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基本型-強擦法-

強擦法

患者の皮膚上を深部に向けて押しつけながら円を描きつつ移動させる
組織中に存在する病的産物をリンパ管系に送り出す

 

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基本型-揉捏法-

揉捏法
手の掌面で患者の筋をつかみ、圧搾するように末梢から中枢へと進む
筋組織の中にある疲労素の病的産物を駆逐し、血液の循環を促す

 

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基本型-叩打法-

叩打法

軽快にして律動的な打撃を加える

Ex.手拳叩打、手背叩打
軽く施すと組織細胞の活力を高め、強く施すと病的産物を粉砕する

 

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基本型-振戦法-

振戦法
母指または他の指端を垂直に骨に向かって圧迫しつつ振動を与える

 

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基本型-圧迫法-

圧迫法
指頭あるいは手根を用いて圧迫刺激を与える
脊髄を介する反射によって対応する病変の治癒を図る

 

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基本型-伸長法-

伸張法

徒手的に筋腱を伸張させ、筋紡錘の興奮を抑制し関節可動域をひろげる

 

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応用

応用

局所的な応用→損傷病変部、拘縮した関節、疲労した筋など

遠隔への応用(誘導マッサージ)→患部に直接施術できない場合

 

禁忌

禁忌 腫瘍の部位
妊娠中の腹部・生理中の腰腹部
急性期の神経炎
創傷部位
発疹部位
全身または局所の感染

 

後療法

運動療法

運動の基本型①

〇力源からみた運動基本型

他動運動

施術者、器具、患者自身の健康部位によって他動的に患部を動かす

自己(自助)他動運動→患者自身の健康部位による他動運動
自動運動

患者自身の筋力で動かす運動→自動介助、自動、抵抗自動の3種類

固定中固定に含まれない関節の自動運動は積極的に行う
自動介助運動 徒手や懸垂などに助けられて行う自動運動=支助自動運動
自動運動 支助もされず抵抗(負荷)もない運動
抵抗自動運動 徒手的抵抗や器具による抵抗に打ち勝って行う自動運動

 

他動運動・自己他動運動

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自動介助運動・抵抗自動運動

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運動の基本型②

〇筋収縮からみた基本型

◇静的収縮

筋収縮があるのに関節運動はない
等尺性収縮 筋の起始停止が一定の長さを保っている収縮
同時性収縮 拮抗筋のいずれも同時に収縮し張力は増す=協同収縮,協力収縮

 

◇動的収縮

筋収縮時に関節運動を伴う

等張性収縮

抵抗に対して筋肉が収縮し、張力がかかり、関節運動が起きる

筋の起始停止の動きの方向により、求心性収縮と遠心性収縮がある
求心性収縮 筋収縮時に筋の起始停止が近づく(張力>抵抗)
遠心性収縮 筋収縮時に筋の起始停止が遠ざかる(抵抗>張力)
等速性収縮 器具を使用して、等張性収縮のときの運動速度を一定にした収縮

 

等尺性収縮

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求心性収縮

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遠心性収縮

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等速性収縮

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全身運動療法

全身運動療法

〇全身的な体操を応用して行う方法 ex.健康柔(やわら)体操、ラジオ体操

〇呼吸循環機能など全身の諸機能を向上させ、患部の改善を図る
健康柔体操

考案:財団法人柔道整復師試験財団

この体操は、高齢社会に対して、従来院内でしか国民の健康増進に寄与できなかった柔道整復師が、予防以外の面でも積極的に社会に貢献して いきたいと、柔道の基本動作を応用して老若男女、誰もが簡単にでき、定期的に続けることにより、健康でいきいきとした人生を送っていただきたいと念願して 考案したものです。この体操の目的は、関節や筋肉を柔軟にして、呼吸系や循環器系の強化を図ることです。

 

実際

適応 骨折脱臼捻挫打撲、その他軟部組織の損傷etc…
開始時期

〇局所の疼痛、発熱などの著明なときは施術しない ※受傷5日以後

〇上記症状の消退しはじめる頃、細心の注意をはらって開始する

禁忌

(きんき)

発熱38℃以上

安静脈拍数100/分を超えるもの

〇高血圧(拡張期120超え)、低血圧(収縮期100以下)で自覚症状があるとき

急性症状があるとき、心疾患が高度なときetc…

 

収縮期圧=最高血圧

拡張期圧=最低血圧

後療法

運動療法

物理療法とは… 〇温熱、電気、光線、音波、水等の物理エネルギーを生体に作用させ、生体機能の正常化を図り、恒常性維持機能を高めるための後療法
ex.温熱療法を運動療法の補助として行う

 

分類

電気療法 低周波電流療法,中周波電流療法,その他
寒冷療法 冷罨法,氷冷療法,冷却ガス療法,その他
光線療法 赤外線療法,レーザー光線療法,その他
温熱療法

伝導熱療法

(表面加熱)
パラフィン浴療法,ホットパック療法,局所浴療法など
 

変換熱療法

(深部加熱)
超短波療法,極超短波療法,超音波療法など
脊椎牽引 頚椎介達牽引,腰椎介達牽引
その他 間欠的圧迫法

 

安全対策

1 施行する物理療法の適応、禁忌を熟知すること
2 指定された使用法(危険・警告・注意事項)を厳密に守る
3 メンテナンス事項を遵守し、機器の保守・点検を欠かさない

 

主要な物理療法の適応と禁忌 電気療法-①-

さまざまな周波数、電流量、電圧で通電することにより、主に疼痛の緩和を目的として用いられる

経皮的通電神経刺激

(TENS)
疼痛軽減を目的として体表上から神経に対して電気刺激を行う。ゲートコントロール理論に基づく考えである。

SSP療法

(silver spike point療法)
皮膚に接触する部位が尖った特殊な電極を用いて、経穴(ツボ)などに経皮的に電気刺激を行う方法。鍼刺激の様な効果で、疼痛の緩和を目的とする
干渉電流型低周波 周波数の違う電流を交差するように、経皮的に通電する方法。電流が交差する部位に周波数の差である干渉波低周波が起こる。

 

電気療法-②-

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寒冷療法-①-

身体をさまざまな方法で寒冷刺激を加える療法
氷、冷水等により直接冷却
極低温療法(液体窒素の気化熱を利用)による冷却
アイスパック(氷嚢)・コールドパックなど冷却物による冷却
コールドスプレー(気化熱を利用した冷却)

 

寒冷療法-②-

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光線療法-①-

赤外線,紫外線,レーザー光線などの光線を使用した治療方法
赤外線療法 赤外線を皮膚上照射して、温熱効果を与える
紫外線療法 紫外線を皮膚上から照射して、殺菌効果(創傷治癒)を目的として行う

レーザー光線療法

出力等により用途が違う。鎮痛、消炎の目的で用いられることがある

 

光線療法-②-

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温熱療法-①-

身体を温めることにより、治療効果を期待する
深部加熱と表在加熱の方法がある

深部加熱

(変換熱)
極超短波療法(マイクロ波)、超短波療法
超短波療法 高周波電流による電磁波(27.12MHzの周波数)を使用する
極超短波療法 高周波電流による電磁波(2,450MHzの周波数)を使用する

表在加熱

(伝導熱)
ホットパック、赤外線療法、パラフィン浴(療法)

 

温熱療法-②-

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温熱療法-③-

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脊椎牽引療法-①-

脊椎に対する牽引療法
頚椎牽引、腰椎牽引などがあり、治療目的により牽引する力や、牽引する方向を変えて行う
牽引の方法 治療の対象により牽引の方向を変える
持続的牽引 牽引する部位に対し、持続的に牽引を行う
間欠的牽引 牽引、休止を繰り返して牽引を行う

 

脊椎牽引療法-②-

〇頸椎牽引

目安:体重の1/5~1/2

上位頚椎:0~15°,中位頚椎:15~30°

下位頚椎:30~45°

〇腰椎牽引

目安:体重の1/10~1/5

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間欠的圧迫法

〇四肢の浮腫治療に用いられる

〇目的部位に外圧を加えて浮腫液の環流を促進しようとする方法

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超音波療法

温熱効果と非温熱効果がある

〇人間の可聴域を超えた20kHz以上の高周波を利用するが、1MHz(深達)や3MHz(浅達)が使われる

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水治療法-①-

温度(温熱,寒冷),水圧,浮力,水の抵抗などの物理的作用による
過流浴 水の温度による効果に加え、過流による作用による
気泡浴 水中で気泡を放出し、体に作用させる
全身浴,部分浴がある

 

水治療法-②-

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禁忌や注意点

一般的禁忌 急性炎症、外傷、出血、急性心不全、出血傾向、高熱、感覚脱失
妊婦や乳幼児には慎重に検討して行う
電気療法 ペースメーカ、静脈血栓、悪性腫瘍、感染症、高血圧
寒冷療法 レイノー病、高血圧、低血圧、寒冷アレルギー、皮膚感覚鈍麻
紫外線 光線過敏症、眼球
温熱療法 出血、皮膚知覚鈍麻、悪性腫瘍、皮膚疾患、浮腫
(極)超短波 ペースメーカ、体内金属、虚血状態、眼球
超音波 眼球、生殖器、骨端軟骨部
パラフィン浴 開放創

 

参考・引用

文献・書籍

柔道整復学理論編改定第6版

②プロメテウス解剖学アトラス第2版解剖学総論/運動器

③標準整形外科学第13版

柔道整復師 イエロー・ノート 臨床編

⑤実践柔道整復学シリーズ 柔道整復学総論

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