柔道整復学理論
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下肢
-骨折・下腿骨近位端部骨折-

下肢-骨折-

下腿骨近位端部骨折

概要・分類

〇下腿骨近位端部骨折

概要

□近位端の両顆部は脆弱な海面骨からなり骨皮質も薄く、骨折をしやすい。

骨折線は膝関節面に及び、側副靱帯や十字靱帯の断裂を合併しやすい。
分類

1.脛骨顆部骨折

2.脛骨顆間隆起骨折

3.脛骨粗面裂離骨折

4.腓骨頭単独骨折

 

脛骨顆部骨折

脛骨近位端部骨折

★脛骨高原骨折・脛骨プラトー骨折

脛骨顆部骨折

発生機序

〇下腿骨近位端部骨折

発生機序

直達外力

膝関節に直接外力が作用して骨折

外側からの外力が多く、外顆骨折が多い。

車のバンパーによる受傷が多かったことからバンパー骨折の名がある。

介達外力

高所からの転落や着地など脛骨に縦軸方向からの軸圧がかかった際に発生する。

外反力での外力によるものは外顆骨折内反位での外力によるものは内顆 骨折である。

膝関節は生理的に外反している為、外顆骨折の発生頻度が高い。

また、両顆への外力によるものとして両顆骨折、逆Y字骨折がある。

 

分類

〇下腿骨近位端部骨折

外顆骨折 内顆骨折 両顆骨折

 

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骨折線と転位

〇下腿骨近位端部骨折

外顆骨折 骨折線の走行 顆間隆起の外側縁から外下方
遠位骨片 後下方転位 内側側副靱帯断裂を合併
内顆骨折 骨折線の走行 顆間隆起の内側縁から内下方
遠位骨片 後下方転位 外側側副靱帯断裂を合併

 

症状・治療法・合併症・後遺症

〇下腿骨近位端部骨折

症状

□膝関節内出血・腫脹→関節包骨折

□下腿軸の骨折側への偏移、側方への異常可動性

□軋轢音

外顆骨折では外反膝変形

□内顆骨折では内反膝変形
治療法

拘縮や変形治癒の防止のため観血療法の適応となることが多い

□転位なし→副子固定、高挙安静による腫脹の消退
合併症 外顆骨折 腓骨頭骨折、内側側副靱帯断裂
内顆骨折 外側側副靱帯断裂
その他 半月板損傷、十字靱帯損傷
後遺症 動揺関節、支持力減退

 

脛骨顆間隆起骨折

下腿骨近位端部骨折

脛骨顆間隆起骨折

特徴・発生機序

〇下腿骨近位端部骨折

特徴

□大多数が10歳前後の小児に発生、捻挫打撲と誤診されやすい

□前十字靱帯・後十字靱帯の脛骨付着部での裂離骨折である

□転位を残すと膝関節の機能に大きな障害が残る
発生機序 膝関節屈曲位で下腿固定のとき大腿に衝撃を受けて発生…etc
   

 

分類(メイヤーズ・マッキバー分類)

〇下腿骨近位端部骨折

Meyers-Mckeever

1型 2型 3型 3型(R)
骨片の前方がわずかに持ち上がる程度 前部1/3-1/2が裂離し後方がわずかに接触 完全に骨片が遊離 遊離骨片が回転
メイヤーズ・マッキバー分類

この骨折の発生に脛骨の内旋作用を重視し、骨折の程度によりこれを3型4種に分類

 

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症状・治療法

〇下腿骨近位端部骨折

症状

□膝関節の腫脹

□血腫形成

□運動制限など

ラックマンテスト陽性・前方引き出しテスト陽性
治療法

□転位小は膝関節軽度屈曲位で固定(4-8週間)

□Type3は観血療法

 

脛骨粗面裂離骨折

下腿骨近位端部骨折

脛骨粗面裂離骨折

特徴・発生機序

〇下腿骨近位端部骨折

特徴 13-18歳男子に好発(脛骨近位端線癒合完了時期)
発生機序 大腿四頭筋の牽引力で、脛骨粗面骨端線部の離開による

 

ワトソン-ジョーンズの分類

〇下腿骨近位端部骨折

Watoson-Jones

1型 2型 3型
骨端核のみの裂離 脛骨近位端部の一部が裂離するが連続性を持つもの 完全に裂離してしまったもの

 

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症状・鑑別診断・治療法

〇下腿骨近位端部骨折

症状

□膝関節伸展力の著しい低下

□膝下部や脛骨粗面部に異常隆起を触知、轢音を触知することもある
鑑別診断 オスグッド・シュラッター病との鑑別が必要
治療法

膝関節伸展位(大腿四頭筋弛緩)、大腿骨近位部より足MP関節手前まで副子固定

□転位著名なものは観血療法

 

腓骨頭単独骨折

下腿骨近端部骨折

腓骨頭単独骨折

特徴・合併症・治療法・鑑別診断

〇下腿骨近位端部骨折

特徴

□膝関節内転強制と大腿二頭筋・外側側副靱帯の牽引で発生

□脛骨外顆骨折の合併あり
合併症 総腓骨神経麻痺足関節と足指の伸展障害など
治療法 膝関節軽度屈曲位で大腿中央部より足MP関節手前まで副子固定
鑑別診断 □スゴン骨折→前十字靱帯損傷の場合に多くみられる。外側側副靱帯の腓骨付着部裂離骨折との鑑別が重要

 

参考

〇下腿骨近位端部骨折

①スゴン骨折

②腓骨頭裂離骨折

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参考・引用

文献・書籍

柔道整復学理論編改定第6版

②プロメテウス解剖学アトラス第2版解剖学総論/運動器

③標準整形外科学第13版

柔道整復師 イエロー・ノート 臨床編

⑤実践柔道整復学シリーズ 柔道整復学総論

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