柔道整復学理論
-国家試験対策-
下肢
-骨折・大腿骨近位端骨折-

下肢-骨折-

大腿骨近位端骨折

周辺解剖①

〇大腿骨近位端骨折

記号 名称
1

深い関節窩

周囲に線維軟骨からなる関節唇に骨頭の2/3を中に入れる
2 主圧迫骨梁
3 引っ張り骨梁
4 大転子骨梁
5 副引っ張り骨梁
6 副圧迫骨梁
7 ワード三角
8

大腿骨距、アダムス弓

※頚部内側→厚い緻密質(力学的強度保つ)

 

2021092501

周辺解剖②

〇大腿骨近端骨折

記号 名称
1 鼡径靱帯
2 縫工筋
3 長内転筋
1+2+3=スカルパ三角(大腿三角)

 

2021092502

大腿骨近端骨折

分類

部位による分類

〇大腿骨近位端骨折

部位による分類 1.骨頭部骨折

2.頚部内側骨折

ⅰ.骨頭下骨折
ⅱ.中間部骨折

3.頚部外側骨折

i.転子間骨折

ⅱ.逆転子間骨折

ⅲ.転子貫通骨折

4.大腿骨転子骨折

i.大転子単独骨折

ⅱ.小転子単独骨折

5.大腿骨転子下骨折

腫脹:内側<外側

早期に現れ、大転子付近に及ぶ

 

2021092503

骨折型による分類

〇大腿骨近位端骨折

骨折型による分類 内転型

大腿骨頚部骨折大半を占める。

内反股を呈する。
外転型

比較的まれな骨折骨折部が噛合しており、外反股を呈する。

パウエルの分類1度に属する。

歩行可能な場合がある。

 

2021092700

骨頭部骨折

大腿骨近位端骨折

特徴・症状・治療・合併症

〇大腿骨近位端骨折

特徴

関節包骨折

発生は非常にまれ

ダッシュボード損傷により受傷する
症状 外傷性股関節脱臼に合併する場合は脱臼肢位をとるが、脱臼を伴わない場合は比較的症状は軽く、打撲様症状で疼痛および運動障害を伴う。
治療

転位が軽度な場合:軽い持続牽引を行い、免荷歩行を実施

転位の高度な場合は専門医へ
合併症 脱臼を合併する場合、坐骨神経損傷

 

2021092701

内側骨折

大腿骨近位端骨折

分類・特徴

〇大腿骨近位端骨折

分類

1.骨頭下骨折

2.中間部骨折
特徴

倒れて大転子部を打った場合が多い

関節包骨折

長軸圧

剪断力や屈曲力

 

2021092702

症状・治癒困難な理由

〇大腿骨近位端骨折

症状

□機能障害(起立不能)

□下肢の短縮(棘果長は健側に比較して短縮 )

下肢外旋位をとる

□腫脹(受傷時には著名ではないことが多い。→外側骨折では著名)

□疼痛(スカルパ三角圧痛、大転子叩打痛、踵軸圧痛)

□大転子高位(ローザーネラトン線乱れ)

□まれに外転型では噛合骨折となり歩行は可能

外転型骨折はパウエルの分類1度に属するので、骨性癒合を望める。
治癒困難な理由

関節包のため骨膜性仮骨の形成に欠ける

高齢者に多発する。

骨頭を養う血管が骨折によって絶たれる骨頭に循環障害を生じる

骨癒合に不利な力学的影響骨折部に剪断力が作用する。

 

治療法・観血療法・固定期間・合併症

〇大腿骨近位端骨折

治療法 外転型骨折 とくに整復の必要はなく十分な固定法が施されればよい
内転型骨折 合併症を避けるため観血療法、応急処置は安静固定
観血療法 人工骨頭置換術、人工関節置換術、釘固定法
固定期間 約12週以上を必要とする
合併症

大腿骨骨頭壊死

偽関節および遷延治癒

沈下性肺炎

褥瘡

□老人性認知症

 

外側骨折

大腿骨近位端骨折

分類・特徴

〇大腿骨近位端骨折

分類

1.転子間骨折

2.転子貫通骨折
特徴

関節包骨折

骨折線は転子部まで

内側骨折より血管分布は良く内反股を残さなければ治療成績も良好

発生機序は内側骨折とほほ同様、早期離床を目的に観血療法が一般的

 

2021092703

症状・治療

〇大腿骨近位端骨折

症状

□外傷後直ちに起立歩行不能

下肢外旋

棘果長は短縮

疼痛、腫脹は大転子部を中心に著名

□皮下出血班が大腿や臀部へ波及

骨折により頚体角が減少し、内反股を形成
治療

□基本的に観血療法

□安定型の一部が保存療法の適応となることがある。
(長期臥床に耐えられる場合)

スピードトラック牽引法

ホイットマン(Whitman)外転整復法

 

2021092704

骨折線と転位

大腿骨近位端骨折

分類

〇大腿骨近位端骨折

分類

1.パウエルの分類

2.ガーデンの分類
パウエルの分類 1度から3度までの骨折線と水平線とのなす角度による分類
ガーデンの分類 StageⅠからstageⅣまでの骨折の転位による分類

 

パウエルの分類

〇大腿骨近位端骨折

分類 パウエルの分類

 

1度≤30° 2度=30~70° 3度≥70°

 

2021092705

ガーデンの分類

〇大腿骨近位端骨折

分類 ガーデンの分類

 

Stage1 Stage2 Stage3 Stage4
不全骨折 完全骨折で転位なし 完全骨折+部分的転位 完全骨折+完全転位

 

2021092706

大転子骨折

大腿骨近位端骨折

分類・特徴・治療

〇大腿骨近位端骨折

分類 1.大転子骨折
特徴

直達外力中殿筋小殿筋の急激な収縮により起こる(直達外力によることが多い)

発生は少ない

□骨片は延長転位をみる

□股関節の外転力は低下する

治療

観血療法が必要

□骨片転位の少ないものは、股関節軽度外転位で約6週間の固定

 

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小転子骨折

大腿骨近位端骨折

分類・特徴

〇大腿骨近位端骨折

分類 1.小転子骨折
特徴

□成人に発生することはほとんどない

□小転子は腸腰筋の付着部であり、この骨折では
ルドロフ症候がみられる

 

2021092708

ルドロフ症候

〇大腿骨近位端骨折

特徴 下腿を垂らしたとき、股関節を直角以上に屈曲できない。

90°まで大腿直筋
90°から腸腰筋

が作用するため

 

2021092709

参考・引用

文献・書籍

柔道整復学理論編改定第6版

②プロメテウス解剖学アトラス第2版解剖学総論/運動器

③標準整形外科学第13版

柔道整復師 イエロー・ノート 臨床編

⑤実践柔道整復学シリーズ 柔道整復学総論

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